2004 Fiscal Year Annual Research Report
ニュートリノファクトリーにおける原子核乾板実験の検証
Project/Area Number |
16740138
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小松 雅宏 名古屋大学, 大学院・国際言語文化研究科, 助手 (80345842)
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Keywords | 原子核乾板 / ニュートリノ / NuMI / ニュートリノファクトリー |
Research Abstract |
当該研究目的のニュートリノファクトリーにおける原子核乾板実験の立案と実施に向けた大きな一歩を現時点で既に踏み出すに到った。我々の研究を最終的な実施に導く為には不可欠な実績を積み上げる作業は我々実験屋にとって極めて重要なことである。既存のニュートリノビームラインとして最も強力なFermilabに建設されたNuMIに我々の主検出器である原子核乾板を用いた実験装置を持ち込む準備が着々と進んでいる。 1年以上前から、Femilabにおける過去のタウニュートリノ直接検出実験E872(DONUT)の共同研究者と議論を重ね、実験準備を進めてきた。Femilbでプレゼンテーションを行う等の宣伝活動をはじめ、2005年1月には実務的な打ち合わせの為に現地Fermilabにてミーティングを行ってきた。その結果として、既に2004年秋にはLetter of Intent(LoI)という形でLaboに対する公式なアプローチを開始して、現時点ではMemorandum of Understanding(MoU)提出の最終段階まで漕ぎ着けている。現時点での諸問題が解決されれば、すぐにでも実験開始に漕ぎ着ける事が可能な状態である。我々の持ち込む検出器は、DONUT実験装置の再利用品であり、実験準備に時間を要するものでは無いためである。 既にFemilabのNuMIはファーストビームが出ており、フルインテンシティーでのRUNに向けてビームの調整が始まっている。現在、いち早く検出器を持ち込む為にMoUの最終準備及び、検出器の持ち込みの為の準備が急ピッチで進んでいる。現時点の予定では2006年4月末あるいは5月初頭には原子核乾板中でファーストイベントを観測できる予定である。
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