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2005 Fiscal Year Annual Research Report

フォトニックバンドギャップ中の励起子ポラリトンモードと光非線形性

Research Project

Project/Area Number 16740175
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

近藤 久雄  愛媛大学, 理学部, 講師 (70274305)

Keywordsフォトニック結晶 / 有機結晶 / 励起子ポラリトン
Research Abstract

2種類の誘電体膜を周期的に重ね合わせた誘電体多層膜では、多層膜内の干渉によって特定の波長領域の光が透過できなくなる。さらに周期性が乱れた場合、この領域(フォトニックバンドギャップ)内に局在モードが出現する。2枚の誘電体多層膜を互いに向かい合わせた場合には、局在モードは多層膜間の隙間に生じる。この隙間に有機薄膜を導入すると、局在モードと有機結晶の励起子とが相互作用し、励起子ポラリトンを反映した局在モードとなる。
本研究ではまず、アントラセン薄膜結晶を導入した試料に対して、励起子近傍領域の透過スペクトル及び発光スペクトルを測定した。その結果、励起子ポラリトンを反映する明瞭な局在モード構造を透過スペクトル上で観測することに成功した。また測定された透過スペクトルは、Transfer Matrix法と呼ばれる数値計算によって再現することに成功した。さらに試料に対する光の入射角を連続的に変化させて透過スペクトルを測定することで、試料面に平行な方向におけるポラリトン分散を得ることに成功した。この分散は透過光の試料面内ベクトルの成分として解析することで説明できた。さらに同様の条件でそれぞれ発光スペクトルも測定したが、発光スペクトル上にも明瞭なモード構造を観測することに成功した。このとき各モードのスペクトル位置は透過と発光とで完全に一致しており、良質の試料が得られていることを確認できた。
さらにジスチルベンゼン誘導体の有機薄膜を隙間に導入した試料に対して、昨年度本研究費で導入した窒素レーザーを用いて、光強励起下における発光スペクトルを測定した。このとき、あるモードの発光が励起光強度の増大に対して非線形的に増大することを観測した。このような非線形増大性は試料単体よりもキャビティ化による局在モードによって発光高効率で現れるものと考えられる。同様の結果は酸化亜鉛を混入した薄膜結晶でも観測された。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Cavity modes of exciton-polaritons in an organic crystal with distributed Bragg reflectors2006

    • Author(s)
      H.Kondo 他
    • Journal Title

      Journal of Luminescence (掲載決定印刷中)

      Pages: 5

  • [Journal Article] Biexciton lasing of submicron-sized ZnO particle in a Fabry-Perot cavity2005

    • Author(s)
      Y.Harada 他
    • Journal Title

      Journal of Applied Physics Vol.98

      Pages: 093510-1-093510-5

  • [Journal Article] アントラセン結晶を用いた微小光共振器の光学応答2005

    • Author(s)
      磯部 卓志 他
    • Journal Title

      第16回光物性研究会論文集

      Pages: 413-416

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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