2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16740256
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伊藤 洋一 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (70332757)
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Keywords | 太陽系外惑星 / 褐色矮星 / 原始惑星系円盤 / 赤外線 |
Research Abstract |
1.すばる望遠鏡のコロナグラフによる、若い天体の星周構造の観測 すばる望遠鏡のコロナグラフを用いて、若い星の周囲に存在する原始惑星系円盤や原始惑星の探査を継続して行った。その結果、太陽の数倍の質量を持つ星HD 142527のまわりに星周構造を発見した。構造は、2本のアーク状の円盤と一本のスパイラルアームからなり、その複雑な形態は、中心星が連星であることとともに、他の恒星の近接遭遇があったことを示唆している。 2.すばる望遠鏡のコロナグラフによる、太陽近傍の星の褐色矮星と系外惑星の直接撮像探査 すばる望遠鏡のコロナグラフを用いて、太陽近傍にある恒星の周囲に存在する伴星型の褐色矮星と系外惑星の直接検出探査を行った。観測の結果、これらの天体を検出することはできなかったが、すばる望遠鏡のコロナグラフは、これらの天体に対し十分に検出感度があることがわかった。 3.光干渉計と特殊な形状をした瞳マスクによる新しい装置の提案 太陽系外惑星は非常に暗く、しかも明るい中心星のすぐ近くに存在する。従って、その直接検出のためには、高い空間分解能とともに大きなダイナミックレンジが必要である。従来の光干渉計は、非常に高い空間分解能を得ることが可能であったが、得られるダイナミックレンジはコロナグラフに比べ数桁低い。そこで、コロナグラフに用いられるガウシアン型をした特殊な形状をもった瞳マスクを干渉計に組み入れることにより、干渉計でも大きなダイナミックレンジを得られることがわかった。
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