2004 Fiscal Year Annual Research Report
台湾集集地震断層アスペリティーにおける岩石‐流体間反応
Project/Area Number |
16740288
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
橋本 善孝 高知大学, 理学部, 助手 (40346698)
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Keywords | 地震断層 / 岩石流体間反応 / 粘土鉱物 / 岩石変形 |
Research Abstract |
本研究は、1999年に起こった台湾集集地震の起源断層における変位量の大きい部分(アスペリティー)を掘削し、断層物質を得、その物質の変形や粘土鉱物塑性から断層における岩石-流体間反応を明らかにすることである。 台湾台中市において、集集地震断層の掘削が国際陸上掘削計画(International Continental Drilling Project, ICDP)の1計画(Taiwan Chelung-pu fault Drilling Project, TCDP)として、行われた。申請者は掘削現揚に滞在し、掘削コアの回収作業および岩相・変形記載を行った。掘削は予定よりも大幅に遅れ、断層帯と思われる掘削コアが回収されたのは2004年8月であった(当初の予定では春には終了するはずだった)。その深度は予想の範囲内であり、1110m〜1200m付近であった。 2004年10月にサンプリングパーティーが開かれ、サンプリングに関する取り決め会議、および実際にコアを見ながらのサンプルリクエストが行われた。 2004年11月に実際にサンプルの配布が行われ、自らサンプルの切断等を行った。しかし、この時は重要な地震断層中心部と思われる部分のサンプリングは許されず、周辺部のサンプリングに留まった。 2004年12月に台湾集集地震断層に関連する内容の発表をAmerica Geophysical Union fall meetingにて行った。 11月に得られた断層周辺部のサンプルについては、岩石薄片の作成および粘土鉱物のパイロット的な分析を進めている。パイロットデータではあるが、粘土鉱物解析の結果、浅部断層部(300m前後)の結果とは異なる組成の流体と岩石が反応したことを示唆している。
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