2004 Fiscal Year Annual Research Report
異種イオン一成分プラズマ混合における緩和過程の研究
Project/Area Number |
16740312
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
荒巻 光利 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50335072)
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Keywords | 一成分プラズマ / 強結合プラズマ / イオントラップ / 非平衡 |
Research Abstract |
本研究は、直列に連結された直線型イオントラップ内で別々に生成された強結合状態にある異種プラズマを混合し、その状態をレーザー誘起蛍光法(LIF)を用いて観測することにより、強結合プラズマの混合状態から平衡状態への緩和過程を調べることを目的としている。本研究を行うには、イオントラップ、レーザー冷却用の狭帯域波長可変レーザーおよびレーザー誘起蛍光計測系を製作する必要がある。本年度は、イオントラップおよびレーザー冷却用レーザーの設計および製作を行った。レーザー冷却およびNIF計測系の予備実験を行うため、プラズマを分割、混合するための構造を持たない通常の直線型高周波イオントラップを作製した。冷却イオン種には、Ca^+を用いる。Ca^+の冷却には、396.847nmおよび866.214nmの光源が必要であるが、これらはいずれも市販の安価な半導体レーザーを用いて得ることが出来る。396.847nm光は、リング型共振器中で非線形光学結晶(LBO)を用いて793.694nm光の第二高調波を発生させることで得た。793.694nm光源には、三菱電気製半導体レーザーML601(最大出力 90mW)を用いて製作した外部共振器型半導体レーザー(ECDL)を用いた。これにより、十分な強度(約500μW)の396.847nm光を得た。866.214nm光源は、三洋電機製半導体レーザーDL-5033-101(最大出力 30mW)を用いてECDLを製作することにより得た。現在は、製作したイオントラップによるCa^+の閉じ込めおよび冷却用レーザー光源を用いたCa^+のNIF計測実験の準備を行っている。
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