2004 Fiscal Year Annual Research Report
ナノビームSIMS装置を用いた高精度深さ方向分析法の開発に関する研究
Project/Area Number |
16750066
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
野島 雅 東京理科大学, 総合研究所, 助手 (50366449)
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Keywords | 深さ方向分析 / 二次イオン質量分析法 / ナノデバイス / 集束イオンビーム / shave-off法 / ダイナミック分析 / 多層薄膜 / リフトアップ |
Research Abstract |
近年、DRAMやMOS-FETを代表とする半導体デバイスの構造は微小化・複雑化が進み、この傾向は今後も進展すると予測される。これらデバイスの高性能化において、元素分布の情報取得技術の確立・発展は重要課題の1つである。研究代表者らが開発したshave-off深さ方向分析法は、FIBの微細加工技術を活用し二次イオン質量分析(SIMS)を行う大変ユニークな深さ方向分析法である。本手法は、一次ビームの速い水平(面)方向走査と、非常に遅い直交(深さ)方向走査を組み合わせたshave-off走査を利用して、試料の一端から他端までをビームの端面で完全にスパッタしながら深さ方向分析を行う方法である。このため、試料の形状に依存せず、深さ位置を一次ビームの走査制御によって表せるので高精度な深さ方向分析が実現される。一般に二次元元素イメージングにおいては、深さ方向の定量性を議論するのは困難であるが、shave-off深さ方向分析を用いれば膜厚などの定量的な深さ方向の情報を正確に取得することができる。研究代表者らはこれまでに、多層薄膜試料(Al 1μm/SiO_2 0.8μm/Si基板)を用いてshave-off深さ方向分析を行い、ナノメートルオーダの深さ方向分解能を有する高精度な深さ方向プロファイルを取得した。さらには、半導体メモリーであるSRAM中のコンタクトホール周辺における埋もれた微細構造にshave-off深さ方向分析を行うことで、shave-off深さ方向分析法の電子デバイス故障解析への応用を可能としている。
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Research Products
(1 results)