2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16750133
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
牧 秀志 神戸大学, 工学部, 助手 (30283873)
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Keywords | イミド / 難燃材料 / 環状リン酸 / 31P NMR / 15N NMR / 無機系難燃材 |
Research Abstract |
以前の論文に従ってNa_4cP_4 (NH)_4・2H_2Oを合成し、酸、塩基、有機溶媒といった様々な水溶液中で加水分解させ、Na_4cP_4 (NH)_3塩の合成を試みた。諸条件を検討した結果、酸以外の水溶液では加水分解反応が進行せず、また強酸では副生成物である環状イミド三リン酸イオン類が生成しやすくなることが分かった。そこで弱酸である0.2Mプロピオン酸水溶液中で80℃で8時間加水分解反応を行うことで、架橋窒素原子が1つ酸素原子に置換されたNa_4cP_4 (NH)_3・H_2O(純度約2%)を含む混合物を得た。この混合物を少量の水に溶かし、硝酸を加えてpH2.5に調整後、アセトンを溶液の3/4体積量加えると、Na_2H_2cP_4(NH)_4・2H_2Oが沈殿した。これは溶液が酸性になるとcP_4(NH)_3^<4->に比べて塩基性が高いcP_4(NH)_4^<4->にプロトンが付加し、溶解度が低下するためである。それをろ別してろ液にアセトンを加え、純度約95%のNa_4cP_4 (NH)_3・H_2Oを得た。 ^<31>P NMR測定の結果、cP_4 (NH)_3^<4->には磁気的環境の異なる2種類のリン原子が存在するため、δ_P=-1.5ppm,-7.9ppmに2本のシングレットが観測された(Fig.2)。磁気的に非等価な隣接^<31>P核からのカップリングでシグナルがダブレットに開裂することが予想されたが、分子構造が歪んでいるためにカップリング定数が小さくなったと考えられる。
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