2004 Fiscal Year Annual Research Report
先進的ポストゲノム基盤技術開発に向けた機能性人工核酸の創製
Project/Area Number |
16750145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小比賀 聡 大阪大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80243252)
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Keywords | BNA / DNA / 三重鎖核酸 / Tm測定 / 合成 / DNAアルキル化 / DNA切断 / 遺伝子発現制御 |
Research Abstract |
核酸分子のナノ構造制御と遺伝子発現抑制への展開 既に申請者らは目的の配列を有する二重鎖DNAと強固に結合可能な新規核酸類縁体核酸分子(BNA)の合成に成功している。ここでは、BNA-二重鎖DNA複合体に対し詳細な分子モデリングを行い、ナノスケールレベルでの構造ならびに配列最適化を施すとともに、これら人工オリゴヌクレオチド類を合成し、その物性評価を実施した。まず、分子モデリングワークステーションを利用して分子設計を行った。精密な分子軌道計算により核酸塩基部分の静電ポテンシャルマップを作成し、標的となるワトソン-クリック塩基対の静電ポテンシャルマップを重ね合わせることで、両者の静電相互作用を評価した。次に、ここで見いだされた候補化合物についてBNA骨格への導入を検討し、首尾よく目的化合物を合成することに成功した。また、得られたBNAモノマー類は、DNA合成装置を用いて人工オリゴヌクレオチドへ導入した。標的二重鎖DNAとの結合親和性については、融解温度(Tm)測定により検証した。その結果、今回新たに合成したBNA類に標的二重鎖DNAとの優れた結合親和性を有するものを見い出すことに成功した。また、その結合親和性は標的配列に特異的なものであった。
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Research Products
(6 results)