2005 Fiscal Year Annual Research Report
半導体ウェハ中のキャリア寿命・移動度の非接触マッピング
Project/Area Number |
16760012
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
福澤 理行 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (60293990)
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Keywords | 半導体ウェハ / キャリア移動度 / キャリア寿命 / 非接触マッピング |
Research Abstract |
本研究は、ミッドギャップのGaAs, InPおよびワイドギャップSiC, GaNウェハを主なターゲットとして、キャリア移動度μと寿命τの二次元分布を電極形成等の前処理なしに非接触測定することを目的としている。本年度は、昨年度に製作した、Metal-Insulator-Semiconductor-Metal(MISM)構造の矩形波応答測定ハードウェアを用いて、キャリア移動度μのマッピングを試みた。 まず、試料に既知の静磁場Bを印加した状態で、抵抗率の二次元マッピングを試みた。抵抗率マッピングでは、探針電極-試料間ギャップを一定に保つため、探針電極を上下させているが、これまでのハードウェアでは、電極上下に伴って横方向磁場が変動していることが判明した。そこで、探針電極の上下ステップを細分化し、磁場印加機構の構造変更を行った結果、横方向磁場の変動抑制が可能となり、磁場印加時の抵抗率ρ(B)および無磁場抵抗率ρ(0)からキャリア移動度μを推定できる見通しを得た。結晶欠陥の構造とμの局所変動の関係を調べるため、現在、ρ(B),ρ(0)のマッピングを行うと同時に、現有設備の赤外光弾性装置および顕微PL装置を用いて結晶欠陥の評価を進めている。 また、SiC基板等の結晶欠陥に伴う10^<-6>Ωcm未満の局所的抵抗率低下の測定に対応するため、チャージアンプ回路を改良すると共に、AD変換器を330kS/secから10MS/secに高速化させ、低抵抗側の測定範囲を10^<-5>Ωcm程度まで拡大させた。光導電効果による導電率の増加分Δ(ρ^<-1>)を測定するため、金属メッシュを用いた探針電極の設計を行い、MISM構造に励起光を導く見通しを得た。
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