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2004 Fiscal Year Annual Research Report

固層エピタキシャル成長を利用したZnO薄膜の作製

Research Project

Project/Area Number 16760023
Research InstitutionNagoya Institute of Technology

Principal Investigator

安部 功二  名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30314074)

KeywordsZnO / 固層成長 / イオン注入 / 光反射率測定
Research Abstract

RFスパッタリング法でサファイア基板上に堆積させたZnO膜および、市販のZnO単結晶に対して酸素イオン注入を行った試料を用いて、熱アニール中の挙動を光反射率の変化から調べた。熱アニール温度は600℃〜700℃であり、大気中で行った。この時、熱勾配が試料裏面から表面に向かうようにヒーターステージに乗せて加熱した。また、光反射率測定のプローブ光として、波長473nmのDPSSレーザーを用いた。
【サファイア基板上のZnO膜】
c面サファイア上にRFスパッタリング法を用いて、ZnO膜を堆積させた。成膜時の基板温度は100℃、雰囲気ガスおよび圧力は、アルゴン、3〜4Paとした。表面観察から、アニールにより表面粗さが増加することが明らかになった。アニール中にランダムに結晶核が発生し、それらが成長したためであると考えている。表面粗さはアニール温度が低い試料の方が大きくなることが解った。温度を上げることにより裏面から表面に向かう結晶成長が促進され、結晶核の成長よりも優位に立つためであると推測される。光反射率の変化は結晶成長速度の情報を含んでいるため、光反射率測定からZnO結晶成長の活性化エネルギーを求めることができる。実験から求められた活性化エネルギーは3.4eVであった。ワイドバンドギャップ半導体の一つであるSiCが固層成長するときの活性化エネルギーは4eV〜5eVであると報告されており、ZnOはSiCと比べて固層成長しやすい物質であることが示唆された。
【イオン注入したZnO単結晶】
市販の単結晶ZnO基板にピーク濃度が10^<22>/cm^3になるように、加速エネルギー30keVで酸素イオンを注入した。TRIMコードを用いた計算により、この注入条件では表面においても酸素濃度は10^<21>/cm^3を超えていると求められた。しかし、直衝突イオン散乱分光法を用いた測定から、イオン注入後のZnO表面はアモルファス化していないことが確認された。イオン注入中の試料温度は最高200℃程度であるが、イオン注入による結晶欠陥の発生と同時に結晶欠陥の回復が起きていると考えられる。200℃程度での欠陥回復は、比較的低い活性化エネルギーと関係があると思われる。

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Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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