2004 Fiscal Year Annual Research Report
レーザーアブレーション試料導入法によるECRプラズマ極微量元素分析法の研究
Project/Area Number |
16760046
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
笹 公和 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (20312796)
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Keywords | 微量元素分析 / ECRイオン源 / レーザーアブレーション |
Research Abstract |
電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance:ECR)イオン源は、その安定性、ビーム強度の強さから加速器用イオン源や多価イオン衝突実験などに幅広く利用されている。その特徴はECRプラズマによる高いイオン化効率にあり、分子や微粒子なども完全に個々の元素に分解され、イオン化される。本研究の目的は、ECRプラズマの高いイオン化効率に着目した極微量元素分析装置を開発することである。 本年度は、レーザーアブレーションによる試料導入部の開発と小型ECRイオン源でのテスト実験をおこなった。レーザー照射システムとECRイオン源の接続部分の設計と製作では、ECRプラズマの位置関係、粒子輸送系についての軌道計算及び閉じ込め磁場の磁場配位を検討し、最適な形状と配置を決定した。アブレーションに使用するNd-YAGレーザーは、波長λ=1064nmでパルス幅7ns、エネルギー50mJである。レーザーアブレーション試料導入部の真空容器の最高到達真空度は、5×10^<-4>Paであった。レーザーは標的に対して45°方向から焦点距離150mmの収束レンズで集光される。標的上の収束ビーム直径は0.8mmとなった。まず標的としてCu板を用いてテスト実験を行った。レーザー照射強度1.4×10^9W/cm^2の時、0.12mAのCuビーム電流値が得られた。抽出された粒子パルスビームのエネルギーは、約470eVであった。 現在、開発したレーザーアブレーション試料導入装置をECRイオン源に装着して、ECRプラズマの粒子トラップ効果の測定及び金属標的での抽出粒子のイオン化効率測定を行っている。ECRイオン源から引き出されたイオンは、分析電磁石により質量分離される。分析電磁石の磁場読み取り装置及び連動した粒子計数器の開発も併せておこなった。
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