2004 Fiscal Year Annual Research Report
多峰性多変数関数の、極めて正確で常に適用可能な大域的最適化を実用可能にする研究
Project/Area Number |
16760057
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮島 信也 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (20367072)
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Keywords | 大域的最適化 / 多峰性多変数関数 / 区間演算 / アフィン演算 / 高速化 |
Research Abstract |
本研究では与えられた多変数関数が多峰性で極値が複数個存在するような場合に,常にその大域的な最大値,最小値を求める方法について考える.このような方法として,区間演算を多峰性多変数関数に適用し,ある領域内での大域的な最大値,最小値を求める方法が知られている(以後この方法をこれまでの方法と呼ぶ).一方でこの方法には対象とする関数がより多峰性,多変数になると計算時間が飛躍的に増大してしまうという致命的な問題点が存在する.この問題点は,本を辿れば区間演算の問題点である,関数値の上下限の過大評価に起因する. 一方,区間演算における過大評価を抑制する区間演算の改良版として,アフィン演算が提案されている.アフィン演算では関数値の上下限の過大評価を抑制し,区間演算よりシャープな包含を可能とする. 本研究ではアフィン演算を適用した多峰性多変数関数の最大値探索法を提案した.アフィン演算をこれまでの方法に適用することによりこれまで方法の問題点を克服できるため,対象とする関数がより多峰性,多変数になっても計算時間の飛躍的増大を起こさずにすむ.加えて,提案する方法の高速化のために,アフィン演算の特性を利用した2つのアルゴリズムを導入した.数値実験により提案した方法の有効性を検証したところ,提案した方法ではこれまでの方法に比べ極めて高速に最大値,最小値を求めることに成功した.またこれまでの方法ではメモリオーバーにより最大値,最小値を求めることができなかった例題に対しても,提案した方法では最大値,最小値を求めることに成功した.
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Research Products
(3 results)