2004 Fiscal Year Annual Research Report
力学的アプローチによる腰椎不安定性発現メカニズムの解明
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16760067
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| Research Institution | Mie University |
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Principal Investigator |
稲葉 忠司 三重大学, 工学部, 助教授 (70273349)
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| Keywords | バイオメカニクス / 腰椎不安定 / 力学的・定量的評価 / 脊椎強度測定用6軸試験機 / カップリングモーション / ニュートラルゾーン / 体内固定具 / 椎間板変性 |
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| Research Abstract |
身体運動の軸機関および支持機関である腰椎の疾患に対する診断において,疾患により生じた身体不安定性の程度を把握することは,適切な治療方針・手術手技を決定する上で極めて重要である.しかしながら,腰椎損傷と不安定性との関係を系統的に調査した報告はほとんど無く,腰椎不安定性を一定の基準をもって,客観的・定量的に評価する手法も未だ確立されていない.このような背景から本研究では,腰椎不安定性を力学的観点より定量的に評価するとともに,実際の手術現場において腰椎不安定性の程度を正確かつ簡便に評価し得る測定器の開発することを目的とする.具体的には,変位および荷重制御下での精密な力学的負荷試験が可能な6軸試験機を導入し,腰椎損傷時のニュートラルゾーンの変化やカップリングモーションの有無等を詳細に調査することにより,腰椎不安定性発現メカニズムの解明を試みる.また,術中に腰椎の不安定性を簡便かつ精度良く測定し得る不安定性測定器の開発を試みる.
上述の研究目的を遂行するため,本年度は,変位および荷重制御下での脊椎の力学試験が可能な6自由度パラレルメカニズムを利用した脊椎強度測定用6軸試験機を開発し,イノシシ屍体胸腰椎を用いて,この試験機の性能を確認・検討するための基礎実験を行った.また,術中に腰椎の不安定性を計測するための測定器に関しては,これまでに本研究で開発してきた不安定性測定器を,整形外科医の協力の下で実際の臨床現場にて適用することにより,その有用性について検討した.さらに,ヒト屍体腰椎を用いた種々の力学試験を通じて安定性獲得における体内固定具の有効性について実験的に検討するとともに,椎間板変性の程度を非侵襲・非観血的に評価することのできる診断システムの確立を目指し,MRI(磁気共鳴画像診断装置)における磁化移動効果を利用して,腰椎椎間板変性の画像評価を試みた.
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