2004 Fiscal Year Annual Research Report
低剛性・複雑形状部品の高精度切削加工のための工作物把持に関する研究
Project/Area Number |
16760092
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寺本 孝司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40252605)
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Keywords | 低剛性部品加工 / 工作物把持 / 把持状態可視化 / 有限用素解析 / 把持計画 / 作業者支援 |
Research Abstract |
本年度の研究成果としては,工作物把持状態推定に関する基本的な評価について実験による検証を行ったことが挙げられる.まず,工作物の局所的な形状と汎用把持具形状の組み合わせによる接触状態の変動パターンの分析を行い,.提案している有限用素解析と局所的なひずみ計測を併用した把持状態システムについて試作システムを構築した.構築したシステムの具体的な処理手順としては, 1)工作物の把持状態を,典型的な不正把持状態パターンに対応する境界条件群を事前に設定しておき,各境界条件によって求められる応力状態の重ね併せとして工作物の把持状態を表現する, 2)計測点でのひずみとの残差を最小化するように重ね合わせの重みパラメータを決定する, といういうものである.本年度は,上記推定手順の1)における最も重要な要因である,不正把持状態に対応する境界条件群の整備について,接触状態の変動パターンについて接触領域の分割と基準接触応力との相似性をもとに定式化を行なった.把持面および把持具が平面である場合について接触状態の変動パターンを整理した上で,固体接触理論をもとにした基準接触応力分をもとにした,変動パターンを実装した.このパターンをもとに,把持状態推定に対して,試作システムを用いて行なった評価実験を行なった.実験の結果は,把持状態の変動に対して適切な絞込みが行なえれば高度な推定が可能であることがわかった.そして,この評価結果は11月に開催された国際会議において報告した.
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