2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760140
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
辻 知宏 高知工科大学, 工学部, 助教授 (60309721)
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Keywords | マイクロアクチュエータ / ネマティック液晶 / 背流効果 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
ネマティック液晶の流動を定量的に記述することが可能であるLeslie-Ericksen理論を用いて,ネマティック液晶に電場を与えた場合に発生する液晶流動についての数値シミュレーションを行った.シミュレーションは全て有次元量を用いて行い,電極膜および配向膜を有する2枚の平行に固定された平板間のネマティック液晶材料(5CB)に5Vおよび10Vの電場を印加した場合について調べた.壁面配向条件(アンカリング条件)として,上下平板面共にチルト角1°,ツイスト角についてはシミュレーションパラメータとした.ツイスト角が0°の場合には,平板間の上部と下部に反対称形の速度分布が生じる.ツイスト角を変化させることにより,平板間に生じる速度分布の対称性が崩れ,ツイスト角が180°ではほぼ一方向の流れが得られることが確認された.5Vの印加電圧に対して発生する液晶流動の最大速度は数十μm/sである.電圧を増加することによって発生する速度も増加する.次に,発生した液晶流動が上部平板に及ぼす力についての解析を行った.液晶流動の発生と共に上部平板面でせん断応力が発生することが確認された.すなわち,上部平板および下部平板に相対運動を引き起こすことが可能であり,液晶モータの開発が可能であるとの知見を得た.
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Research Products
(1 results)