2004 Fiscal Year Annual Research Report
付着性微粒子群の空隙流体圧を利用した微量供給システムの研究
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16760143
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Research Institution | Oshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
尾形 公一郎 大島商船高等専門学校, 電子機械工学科, 助手 (50370028)
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Keywords | 混相流 / 固気相互作用 / 流動化操作 / 微粒子群 / 噴出量 / 微量供給 / 空隙流体圧 |
Research Abstract |
[目的] 近年、次世代の産業基盤として重要な微小領域内での物質のハンドリング、制御技術の研究開発が活発に行われている。しかしながら、微粒子群は粒子間相互作用力などの影響により凝集しやすいため流動性が悪く空間内で様々なトラブルが生じるため、その円滑なハンドリング技術を確立することは重要であるといえる。そこで、本研究では容器内の微粒子群の空気による流動化操作と層内部の空隙流体圧を利用して容器外へ隙間から微粒子群を微量供給するシステムを提案し、微粒子群の質量流量と空気流量やノズル直径との関係を実験的に調査した。 [実験方法と条件] 実験装置は微粒子群充てん部、空気供給部で構成する。ここで、微粒子群充てん部は内径50mm、高さ150mmのアクリル製円筒容器を用いた。また、均一空気量を流入するために円筒容器の上下に厚さ6mmのキャンバスを設置する。微粒子群の供給はキャンバス中央部に設置した円形ノズルを通して行う。空気源はコンプレッサーを使用し、発生した空気はフローメーターによって3〜30L/minに調整できる。 実験は円筒容器内に微粒子群を充てんし、容器上下に設置したキャンバスを通して空気を供給し粉体層を流動化した後に、円形ノズルから微粒子群を排出する。ここで、微粒子群の排出量はロードセルで粉体層底部の空隙流体圧は圧力センサで測定した。実験条件は円形ノズルの直径、上部と底部からの空気流量を変化させた。本実験では全ての条件で粉体層高さは一定とした。使用粒子は平均粒子直径が58μmのガラスビーズである。 [まとめ] 本研究では、微粒子群の空気圧による排出実験を行い、次の結果が得られた。 (1)微粒子群のほぼ安定した排出が可能であることや、粉体層底部の空隙流体圧が空気流量の増加とともに増加することが明らかとなった。 (2)空気流量や円形ノズル径の増加とともに質量流量が増加することが分かった。
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