2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760148
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
榊原 潤 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (10292533)
|
Keywords | 噴流 / エアカーテン / 乱流制御 / PIV |
Research Abstract |
二次元噴流流路の製作を行い、流路の健全性を確認するために噴流速度場計測を行った。流路は新規購入のブロアー、二次元ノズル、噴流テストセクション、吸入口、熱交換器、チラー、およびそれらを結ぶダクトからなる。ブロアーによって駆動された空気は熱交換器で冷却された後、助走部を経て二次元ノズル(幅30mm、長さ900mm)から流出し、二次元噴流が形成された。噴流として吹き出した空気は噴流下流部に設けられた吸入口から再びブロアーに戻るものとした。 時間的に周期的でかつスパン方向に位相の変化する擾乱を与えるために、擾乱発生装置を作成し、ノズル出口部に設置した。擾乱発生装置は、ノズル出口部に設置された幅20mm、高さ1mmの矩形断面を有するスロット(両側にそれぞれ45個)、4台の音響用スピーカ、およびそれらを結ぶ銅管からなる。スピーカに正弦波を加えることでノズル出口部にスパン方向に位相差を伴った擾乱を与えられるものとした。 画像処理流速測定システムは、現有のNd:YAGレーザ、高解像度CCDカメラと新規購入の画像取込装置からなる。画像処理ソフトウェアの構築、位置校正システムの構築を行った。 噴流の基本的性状を調べるために、現有の熱線流速計によって速度場の計測を行った。ノズル出口部における平均速度分布はトップハット形状であり、乱れ度は3%未満であった。擾乱を付加させた場合の噴流の半値幅は付加させない場合に比べて10%程度抑制された。この効果はノズル幅の40倍程度下流まで確認された。ただし、半値幅の増加率はノズル幅の20倍程度下流以降では概ね等しくなった。このことから、ノズル出口からノズル幅の20倍程度下流までの区間において擾乱による組織的構造の変化が起こり、それよりも下流では次第に擾乱の効果が消滅していくものと考えられる。
|