2004 Fiscal Year Annual Research Report
固気液界面(コンタクトライン)ダイナミクスの高精度測定
Project/Area Number |
16760169
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小宮 敦樹 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (60371142)
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Keywords | コンタクトライン / 光学観察 / エリプソメトリ / 接触角 / 位相シフト技術 |
Research Abstract |
本年度は,コンタクトラインの精密測定を行うための二次元分布膜厚観察システムを構築し,静的コンタクトラインのプロファイル計測を行った.研究代表者が属する若手研究会において,エタノール-カーボン系のコンタクトライン数値シミュレーション結果(MDシミュレーション)が報告されていることから,本研究の観察資料をエタノール-カーボン系を基本とし,カーボン蒸着反射基盤の作成,エタノールの蒸発を阻止するチャンバの設計製作を行った. 既存の光学技術を利用したエリプソメータにチャンバを固定し,第一段階の測定視野として500ミクロン四方の微小領域を観察した.これまでの汎用CCDカメラではインターレース方式で映像を取得するため,空間/時間分解能ともに半減し,微小領域の精密測定には不向きである.そこで,プログレッシブ方式を採用し,実験データの取得を行った.得られたデータからコンタクトラインの二次元静的プロファイルを定量的に測定した. また,微小領域の高精度測定のために,次年度導入予定の位相シフト技術の改良も本年度行った.研究代表者が有しているこれまでの位相シフト技術では,演算時の電気ノイズや3つのCCDセンサの固体差等により,数ミクロン程度の領域を高精度に測定することは不可能であった.そこで新たな方式を導入することで高精度測定を可能にした. 以上の測定システムを用いて,カーボン基盤に対して比較的濡れ性の良い資料とそうでない資料のコンタクトライン静的プロファイルを高精度に測定し,マクロな視点での「接触角」では表せない固気液界面の形状を評価した. なお,上記研究成果の一部は国内の学術講演会にて発表を行っており,評価を得ている.また,今年度の研究成果を来年度初頭に開催される実験熱流体を基調とした国際会議においても発表を予定している.
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Research Products
(3 results)