2004 Fiscal Year Annual Research Report
2ウェイアクチュエータによる高速・精密位置決め装置の開発
Project/Area Number |
16760176
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
穂高 一条 名古屋大学, 工学研究科, 講師 (00293663)
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Keywords | 位置決め / マルチタイムスケーリング / フィードバック制御 / サーボモータ |
Research Abstract |
研究代表者を含むグループは従来から,非常に広い帯域をもつような制御仕様に対して,2ウェイアクチュエータ(オーディオの2ウェイスピーカに模したもの)を用いた制御を行うことを提案している.この2ウェイアクチュエータは,位置決め装置における粗動・微動アクチュエータにまさに合致するものである.しかし,従来のアクチュエータの駆動方法は,シーケンシャルな手続きによるものであり,アクチュエータをいわば1ウェイとしか使用していない.一方,申請者らの提案する2ウェイアクチュエータでは,2つのアクチュエータが並行して駆動することを考えており,位置決め装置における粗動・微動アクチュエータに対してこの方式を適用すれば,高精度化のみならず高速化も可能であると期待できる. 本年度は,位置決め装置を構成する各パーツを選定し,それらの特性を求める作業に着手した.まず,アクチュエータとして用いるDCモータをいくつか選定し,それらを駆動する電子回路の設計を行った.本手法では,モデルベースの制御を考えおり,さらに精密な位置決めを目指しているので,DCモータだけでなく,それを駆動する電子回路も含めたモデルを求める作業を行った.また,負荷を課したときのDCモータによる位置決めの基礎実験を,本手法で提案する方法に合致する制御則をマイクロコントローラに実装した上で,実施した.とくに,精密な位置決めを行う場合でも,PWM制御を前提とした制御則が有効であることを示した.また,位置の計測については,ロータリエンコーダとボールねじの組み合わせによる方法を採用し,本手法に用いるための工夫を,ソフトウェア面で検討した.
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