2004 Fiscal Year Annual Research Report
電磁構造連成弾性振動を用いた非接触振動制御技術の研究
Project/Area Number |
16760178
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
二保 知也 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (60295011)
|
Keywords | 連成現象 / 電磁構造連成振動 / 磁気減衰効果 / 振動制御 / 連成有限要素解析 / 並列有限要素解析 |
Research Abstract |
強磁場中に設置される導電性構造物には,構造物の振動と電磁場の相互作用による電磁構造連成弾性振動(磁気減衰振動)が生じる.このため,電磁構造連成振動の解析方法および評価方法に関する研究が行なわれてきたが,この電磁構造連成振動は構造物の振動制御への応用が可能であると考えられる.そこで,本研究では,電磁構造連成振動を用いた構造物の振動制御方法を確立するために, 1.連成解析方法 電磁構造連成弾性振動を応用した振動制御では,制御系の設計のためにこの振動を解析により定量的に把握する必要がある.しかし,連成現象の解析は複数の系を同時に解析するため多くの計算コストを必要とする.そこで,既存の電磁構造連成問題の連成有限要素解析コードを連成並列有限要素解析コードへと拡張した.また,広域ネットワーク上の多くの計算資源を利用することによりさらに大規模な連成解析が可能になると考えられるため,グリッド環境における連成並列有限要素解析方法を提案し,その有効性を検討・検証した.さらに,連成解析では解析条件によって数値的不安定が生じるため,この数値不安定の安定化方法を提案し,その有効性を検証した. 2.振動制御システムの構築 および実験解析により得られたこの連成振動特性の知見に基づいて,対象物の振動(ひずみ)をフィードバックすることによって対象物に印加する変動磁場を変化させて振動を制御する制御システムを設計・構築するとともに,その妥当性を検討した.電磁場と構造物の連成によって生じる磁気減衰効果を考慮したフィードバック制御により磁気減衰振動の振動制御が可能であることを確認するとともに,この振動制御方法の性能を検討した.
|