2004 Fiscal Year Annual Research Report
自動車の自動運転における自動運転/手動運転切り替え時の制御方法に関する研究
Project/Area Number |
16760183
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
大前 学 慶應義塾大学, 環境情報学部, 専任講師 (10327679)
|
Keywords | 自動車の自動運転システム(AVCSS) / 高度道路交通情報システム(ITS) / ステアバイワイヤー / マンマシンインターフェース / 人間-自動車系 / RTK-GPS / 運動制御 / 電気自動車 |
Research Abstract |
自動車交通の諸問題を解決することを目的として、ITS(Intelligent Transport Systems)の名のもとで様々な研究が推進されている。その技術分野の一つである自動運転システムは、運転負荷軽減、安全性の向上、そして交通容量の飛躍的な増大が期待されている。高速道路等で自動運転を行う場合、手動運転と自動運転に切り替えの方法が問題となる。安全を優先し極低速や、停止した状態で切り替えを行う場合、切り替え地点がボトルネックとなり、自動運転で実現できる交通容量が激減する可能性がある。一方、高速走行中に突然切り替える場合、運転者の操作ミス等によって追突や車線逸脱等の危険を招く可能性がある。 本研究では、自動車の自動運転システムにおける手動運転-自動運転の切り替え手法を実車実験によって評価し、切り替え手法が運転者挙動、車両挙動に与える影響を明らかにする。さらに、この結果に基づき安全かつスムーズな切り替えを実現する切り替え方式とその制御のパラメータを明らかにすることを目指している。 この中で平成16年度は、以前に構築してきた自動運転実験車両をベースとして、本研究の遂行に必要な実験車両の構築を行った。具体的には、操舵制御装置の構築、駆動・制動制御装置の構築、環境認識装置の構築を行った。これにより、ハンドル型の入力装置での操舵制御が可能となり、入力装置への操舵反力発生を可能とした。また駆動・制動を電子制御で行えるものとした。すなわち、ステアバイワイヤーとドライブバイワイヤーを実現する車両を構築した。また、走査式レーザーレーダーにより、車両前方180度の範囲の障害物を検出することを可能とした。これらを統合した車両と、16年度までに構築してきた自動運転アルゴリズムにより、自動運転も可能であることを確認し、本研究の遂行に必要な機能と性能を備えた実験車両の構築ができたことを確認した。
|