2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760187
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Research Institution | Oita National College of Technology |
Principal Investigator |
軽部 周 大分工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (70370054)
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Keywords | 非線形振動 / 柔軟構造物 / 応答 / 制振装置 / 間欠外力 / ダフィング系 |
Research Abstract |
本研究は,近年注目される柔軟構造物に生じる振動を減少させることを目的とする.手法として,柔軟構造物に外力を間欠的に加える手法を提案している.本年度は,この制振手法が利用可能であるかについて,簡単な実験装置を製作して確認した.装置は,ベッドの上を1自由度で動く振動箱の中に金属板(冷間圧延鋼材)を吊るし,下端付近に磁石を設置して金属板に一定外力を与えたものである.本装置にはレーザ変位センサをつけており,金属板の振動変位を測定することができる.この装置を周期外力で励振させたときの金属板の変位時系列データと,更に別にとりつけたハンマにより間欠外力を同時に与えた場合の時系列データを比較・解析した.以上の実験・解析から,以下の結果を得た. 1)周期外力と同一周期で間欠外力を引加した場合,金属板の振動変位が減少した. 2)間欠外力を印加することで,振動変位が増大する場合もあった. 3)解析の結果,1)が成立するための条件を得た. 1),2)については,装置に与える周期外力の振動数を変化させて繰り返し実験をおこない,金属板が特に大きく振動したときに間欠外力を加えると,振動が小さくなることを確認している.また,もともと小さな振動しかしていない条件下で間欠外力を加えると,変位が2倍以上になってしまう場合もある.3)については,時系列データ解析から出た結果であり,1)のように制振するとき,制振前の金属板は「概周期振動」していることを確認した.すなわち,本手法は現在のところ概周期振動に対して有効であるといえる.以上の結果は,日本機械学会D&D講演会で発表した.今後,間欠外力を印加するタイミングを励振周期と変えてみるなどして,より多くの条件で用いることができないか実験を行う.更に,なぜ外周期振動であると,間欠外力により制振されるのかを数値解析によって検討する予定である.
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Research Products
(1 results)