2005 Fiscal Year Annual Research Report
多芯光ファイバモジュール組立自動化のための微小挿入機構の研究
Project/Area Number |
16760196
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
笹木 亮 富山大学, 工学部, 助手 (00262501)
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Keywords | 振動応用 / 摩擦係数 / 自動組立 / 光部品 / マイクロメカニズム |
Research Abstract |
近年の光ファイバ網の拡大に伴い,光ファイバと光部品を接続する光ファイバモジュールの需要が大きく増加している.光ファイバモジュールは,光ファイバとそれを挟みこむガラス基板(ファイバアレイ)から構成される.組立工程の中でも特にファイバをV溝に挿入する作業が高精度を要求され,他の工程がほとんど自動組立で行われている中,この作業は手作業で行なわれている.ファイバは細くハンドリングが困難であることから,組立時間を要したり不良率が高いなど問題が多く自動化が急務である.テープファイバは通常,樹脂で被覆されており,先端部分を専用工具で除去し,ガラスファイバのみの状態としてV溝基板に挿入する.このとき,反りやたわみの影響により,ファイバがV溝に対し精緻に整列した状態にならないと,ファイバとV溝基板との接触部における摩擦により挿入できない状態が生じる. そこで本研究では,ファイバ挿入時に振動を作用させることで摩擦軽減効果を利用して,反りやたわみなどによる引っ掛かりを接触部の摩擦を少なくすることで,ファイバとV溝の位置決め問題の解決を計ることを試みた. 前年度では,光ファイバーアレイを挿入する装置と挿入時に振動を作用させる装置を試作し,ファイバとV溝基板の接触部において振動を付加し,摩擦軽減効果を調べ,光ファイバアレイのような微小・微細部品の組立要素においても,摩擦減少理論が成り立つことを実証した. 本年度は,製作現場の組立工程を考慮し,ラフな条件下においても挿入・位置決めが可能となる装置を試作し,実際の組立作業の中で,振動を作用させることにより摩擦の低減効果を得て,従来,挿入が困難であった条件下においてもファイバアレイの挿入位置決めを可能とすることが実現できた.
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Research Products
(1 results)