2005 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃電界重畳高周波プラズマによるフッ化炭素プロセス排ガス分解除害効率の計算機解析
Project/Area Number |
16760216
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅原 広剛 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (90241356)
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Keywords | フルオロカーボン / 非平衡プラズマ / 分解 / 衝撃電界 / ラジオ周波数 / 混合ガス / 窒素 / 電子衝突 |
Research Abstract |
本研究は集積回路製造工程で排出されるCF_4地球温暖化ガスの非平衡プラズマによる効率的分解法としてプラズマへの衝撃電界重畳による選択的分解反応促進を提案し、計算機解析を行なうものである。2年次はプラズマ解析モデルの検討、CF_4中電子衝突過程の詳細解析、ならびにこれまでの成果発表を行った。 1.科学技術計算用ワークステーション(備品)を増設し、CF_4電子衝突断面積を組み込んだモンテカルロ法プログラムを構成し、13.56MHz正弦波電界下と1ns以下の衝撃電界下のCF_4中電子輸送係数・電子速度分布の電界応答・緩和過程を解析した。プラズマバルク中相当の低電界下では電子ドリフト速度緩和過程にオーバーシュートが見られること、および、1MHz正弦波電界下でも同様現象が見られるもののドリフト速度負微分特性と電界周期より短い緩和時間が成因となる異なる現象であること、を見出した。同結果は研究発表欄3件目の国内学会で発表した。 2.CF_4中電子輸送特性解析の一部、直交電磁界下電子速度分布の解析結果が研究発表欄1件目の論文誌に掲載された。ジャイロ(回転)運動の不動点と衝突周波数最小速度領域が重なる速度領域に電子が集中し、速度分布に一対のピークが現れる独特な現象を報告した。 3.電子数1億超を計算可能なプログラムを構成し、安定な数値計算のために膨大なサンプル数を要する高次拡散係数の緩和過程を解析した(本報告時点で論文投稿中)。 4.所属研究室で別途実施中のCxFyプラズマ分光計測・質量分析結果から、CF_4プラズマ中でも生じる低分子量ラジカル・イオン種の存在比推定用データを収集した。 5.CF_4封じ切り状態でCF_4分解と共に組成が変化する過程は、長い放電路にCF_4を流しながら分解を進めるモデルと等価である点を指摘し、解析プログラムの適用範囲を広げた。同成果は研究発表欄2件目の国際会議で発表した。
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Research Products
(3 results)