2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760229
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
北條 昌秀 徳島大学, 工学部, 助手 (10314840)
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Keywords | 限流器 / 短絡電流 / 配電系統 / 電圧形インバータ / 電力品質 / 電力系統制御 |
Research Abstract |
本研究は、限流機能を付加した新しい多機能型電力系統制御装置を提案し、実験及び計算機シミュレーションの両面からその有効性の検証を行うことを目的としている。本年度得られた知見は、次の通りである。 1.提案方式限流動作の実験による基礎検証:DSP制御インバータボード(既有物品)を用いた提案型制御装置の試作器を製作した。また、設備備品費により導入した送電線実験装置に試作器を適用し、その実験的検証を行った結果、所望の限流動作の実現とその限流効果を実証することができた。この実験結果については、国内の研究会で発表を行った。さらに、種々の故障条件下での動作や、平常時動作と限流動作の間の遷移といった過渡状態の動作についても模擬実験により検証を行い、その限流機能が実証された。この結果は国際会議に投稿しており、発表を行うことが既に決定している。 2.提案型制御装置の基本設計指針の確立:所望の限流効果を得るための制御装置の基本的設計指針を明らかにし、国内の研究会で発表した。 3.配電線模擬実験システム及び送電線模擬実験システムの準備と試験:本計画で新たに導入した送電線実験装置を中心に、実配電系統に提案方式制御装置を設置した場合の模擬実験システムを製作した。これにより、前述の通り試作器の動作検証実験で成果を得た。また、次年度以降において、多機能型電力系統制御装置に関する実験のための送配電線模擬実験設備の準備が整った。一方、次年度の実験に先立って計算機シミュレーションにより試作器に電圧歪み抑制機能を付加した場合の効果を検証した結果、電圧歪み抑制が期待できることがわかった。 4.国内での研究会発表と専門家の意見聴取:国内の電気学会電力技術・電力系統技術合同研究会で限流動作に関する先述の実験結果を報告し、送配電技術あるいはパワーエレクトロニクスの専門家との意見交換を行うことができた。
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