2004 Fiscal Year Annual Research Report
物理的再構成可能なSiPを実現する電源と信号のミクロン距離無線伝送
Project/Area Number |
16760271
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川口 博 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00361642)
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Keywords | ワイヤレス / System in Package / 無線電源伝送 / スーパーコネクト |
Research Abstract |
System in Package(SiP)の一般化に向け,チップ間の信号伝送をワイヤレスで行う研究が行われている.これにより信号線の機械的接続が必要なくなるため,コストダウンや伝送の高速化が期待できる.電源伝送についてもワイヤレス化する技術が確立すれば,一切機械的接続することなくSiPにチップを収めることができるようになる.電力の伝送手法としてオンチップのインダクタを用いた磁界による伝送と,平板キャパシタの電界による伝送が考えられる.今年度は容量結合と誘導結合によるチップ間の電源の無線伝送方式について比較を行った. 2チップ以上上層に位置するチップへの電源伝送は誘導方式で可能なのに対し,容量方式ではほぼ不可能である.また誘導方式では1次側・2次側のインダクタ巻数比の組み合わせなどにより電圧の変換を行うことができる.しかし容量方式では2次側に1次側を越える電圧を得ることは原理上不可能で,1次側・2次側の電源電圧を等しくする場合には昇圧型の電源回路が必須となる問題がある.0.35μmの一般的なCMOSプロセスにおいて700μm角の同サイズ,同距離,同送信周波数において両者の最大伝送電力を見積もった場合,前者の方が遥かに大きくなるが,インダクタの抵抗成分が大きいため効率については前者の方が僅かに低い.また誘導方式の伝送回路はパラメータ数が多く伝送電力最大化が複雑であるが,容量方式は比較的簡潔・容易である.
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Research Products
(3 results)