2004 Fiscal Year Annual Research Report
トライポールアンテナを用いたMIMOチャネル通信の実現
Project/Area Number |
16760282
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西村 寿彦 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (70301934)
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Keywords | トライポールアンテナ / MIMOチャネル / 伝搬環境 / 偏波 |
Research Abstract |
1.MIMOチャネル通信を実現する有効な方式として注目されているE-SDM(Eigenbeam-Space Division Multiplexing)方式のDSP実装について計算機シミュレーションを用いて検討した.特に,DSPへの実装を行う際に問題となる計算負荷を軽減させる手法として,ビット配分や送信電力配分のアルゴリズムに対して,近似式を用いて簡略化する方法を提案した.計算機シミュレーションの結果,近似はSNRの高いところで行ったにもかかわらず,SNRの低いところでも十分な近似が行えることが明らかになった.さらに,この手法をDSPに実装して評価したところ,従来方式に比べ処理速度を数10倍早くすることが可能となった.また,上記の簡略化したE-SDM方式を評価するための,フェージングシミュレータを用いた3×2MIMOチャネル実験システムを構築中である. 2.市販のオムニアンテナを3素子組み合わせてトライポールアンテナを製作し,ネットワークアナライザに接続して,送受信間のチャネル応答特性を実伝搬環境で測定した.特にチャネル応答特性は,見通しありの場合と見通しなしの場合で多くのデータを取得した.また,比較のため,3素子リニアアレーや円アレーを用いた場合のチャネル応答特性も測定した.得られたチャネル情報により,チャネルの相関やE-SDM通信を行った場合の誤り率特性などを計算し,トライポールアンテナを用いたMIMOチャネル通信の基礎的な特性を把握することが出来た.
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Research Products
(2 results)