2004 Fiscal Year Annual Research Report
高速スイッチングデバイスを用いた無線タグ用高効率送受信アンテナの開発
Project/Area Number |
16760283
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
日景 隆 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (30312391)
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Keywords | RF-ID / 無線タグ / 電磁界解析 / アンテナ / 高効率 / FDTD法 / 大型計算機 / ミアンダライン |
Research Abstract |
ユビキタス環境を実現する主要技術の一つとして無線タグあるいはRFIDタグ(Radio Frequency Identification)が注目されている.本研究では,RFID用アンテナの小型化・高効率化を目的として検討を行っている.開発する小型高効率アンテナについて,計算機シミュレーションおよび実験の両面から検討する.時間領域電磁界解析(FDTD)法を用いた詳細な特性解析およびアンテナ設計を行うものである. (1)高効率小型アンテナ技術の開発のため,RF-IDタグおよび読み取り機が存在する空間全体の電磁界を解析するためのシミュレーションツールの開発を行った.出力の小さいRF-IDにおいては,設置される環境により,通信特性が大きく変化する.研究代表者らによって開発されたプログラムは,複数のCPUノードを同時に利用する並列演算が可能であり,コンクリートで囲まれた室内,あるいは金属で囲まれた乗り物内など複雑な伝播環境における電磁界分布を高速かつ高精度に推定可能である. (2)RFID用のアンテナ素子として,メアンダ状ダイポールアンテナ(以下MDA)の検討を行った.ダイオード挿加を目的に,アンテナインピーダンスおよび利得についてFDTD解析により明らかにした. (3)無線タグは小型化・低コスト化のため,それ自体にバッテリーを内蔵しない.したがって無線タグのチップは,読み取り器の送信アンテナから送信された電力を効率よく受信し,直流電力に変換しなければならない.そこで,RF-DC変換効率を高めるため,高効率な電力変換を実現するためのレクテナについて検討を行い,受信した電力が整流部で発生する高調波としてアンテナから再放射されない様アンテナの最適形状について検討した.1GHz以下の周波数帯においてアンテナの試作を行い,インピーダンス特性および放射指向特性の測定を行った.
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Research Products
(6 results)