2004 Fiscal Year Annual Research Report
無線LANにおけるサービス品質管理のための電波資源利用高効率化技術
Project/Area Number |
16760299
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
新熊 亮一 京都大学, 情報学研究科, 助手 (70362580)
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Keywords | 無線ネットワーク / 無線LAN / サービス品質制御 / 動画品質制御 / 電波資源制御 / 分散アクセス制御 / IEEE802.11e |
Research Abstract |
本課題では無線LAN(Local Area Network)におけるサービス品質管理のための電波資源利用高効率化技術に関して研究を行った.まず,現在標準化が進められている無線LANのサービス品質制御規格IEEE802.11eについて調査を行った.また,その関連研究について調査を行った.本課題では特に,従来考慮されていなかった物理レイヤ特性がサービス品質制御に与える影響について検討を行い,有効な方式を提案してきた. まず,IEEE802.11eで提案されている分散アクセス制御方式EDCAを拡張したQC-DCAを設計し,提案を行った.QC-DCAは物理レイヤ伝送速度を考慮し,各フローに対し細かくパラメータ設定を行うことで,従来方式に比べ個々の利用者が満足できるサービス品質を提供できる.この研究テーマに関連し,電子情報通信学会研究会において3件の報告を行った.この成果は11e以降の次世代のサービス品質制御に影響を与えることが期待される. 次に,無線アクセス系での動画伝送における動画品質制御の研究を行った.電力や符号といった電波資源を効率的に利用することで,複数の利用者に高品質な動画を提供するMCAPという方式を考案し,その有効性を示した.これに関連し,電子情報通信学会論文誌での論文発表1件,同学会研究会での報告3件を行った. また,年度後半には,無線LANと第三世代携帯電話間の連携ネットワーク制御に関する研究を行った.これは,無線LANと第三世代携帯電話という異なる無線インフラ間での電波資源の共有を目的としており,両インタフェースを備えたデュアル端末がゲートウェイとなることで実現される.この研究に関連して,電子情報通信学会総合大会,研究会,関西支部学生大会でそれぞれ1件ずつの報告を行っており,平成17年3月に関西支部長賞を受賞した.今後一層の発展が期待される研究である.
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Research Products
(6 results)