2004 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキタス環境での公開鍵電子認証実現のための拡大体演算の世界最高速マイコン実装
Project/Area Number |
16760303
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
野上 保之 岡山大学, 工学部, 助手 (60314655)
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Keywords | 有限体理論 / 拡大体 / 公開鍵暗号 / 楕円曲線暗号 / コンパクト実装 / 高速実装 |
Research Abstract |
これまで我々が提案してきた拡大体(All One Polynomial Field ; AOPF)を拡張し、TypeII AOPFとして提案している。これに関しては、すでに学会発表、特許申請、論文発表済みであり、論文に関しては2005年中に発行させる。これらAOPFおよびTypeII AOPFをマイコン上に実装するとともに、これをベースとして種々の公開鍵暗号方式を実装するにあたり、本年度は幾つかの公開鍵暗号方式の暗号化、復号演算の高速化について研究を行った。マイコン上で公開鍵暗号実装する場合、その公開鍵暗号自身を高速かつコンパクトに実装する必要がある。そのため、本年度においてはとくに楕円曲線暗号、XTRを用いた暗号、DH鍵交換方式、およびエルガマル暗号を、我々が提案しているAOPFおよびTypeII AOPF上に実装できる否かの具体的な検証をPC上において行った。その結果、これまで我々の研究過程においては、楕円曲線暗号とXTRを用いた暗号が、とりわけAOPF、TypeII AOPFが効果的に利用できる公開鍵暗号方式であると考え、とくに継続的に研究を行ってきたが、今回の結果によれば、むしろDH鍵交換方式、エルガマル暗号の方が、AOPFおよびTypeII AOPFを効果的に用いることができることがわかった。これらの成果については、11.に記載してある通り、国際学会、研究会などで発表しており、一部のものは現在論文投稿中(査読審査中)である。 以上のような成果を、マイコン上で実装できるか否かの検証を行う前準備として、現在、C言語およびJava言語を用いて、PC上にネットワークプログラミング実装し、具体的に公開鍵暗号としての性能を検証、評価中である。これと平行して、マイコン実装のための準備(使用の策定、用いるマイコンの検討)を現在行っている。
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