2004 Fiscal Year Annual Research Report
リチウムフェライトを用いたミリ波アレーアンテナの指向性および偏波制御
Project/Area Number |
16760306
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
福迫 武 熊本大学, 工学部, 助教授 (90295121)
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Keywords | リチウムフェライト / 誘電体共振アンテナ / 偏波制御 |
Research Abstract |
リチウムフェライトを応用した誘電体共振アンテナについて検討した。リチウムフェライトは、従来マイクロ波フェライト材料として良く用いられているイットリウム・鉄・ガーネットに比べて、飽和磁化を2倍以上(最大約500mT程度)と大きくできることや、高価な希土類材料を使用しないため、価格が安いなどのメリットがある。一方、誘電体共振アンテナは誘電体をグラウンド上においた構造をした小型で簡単な構造のアンテナであり、金属材料を使用しないため、特にミリ波帯においては金属のロスがないため放射効率の低下を防ぐことができるため、現在注目されている。 今回、誘電体共振アンテナの誘電体の変わりに、リチウムフェライトを使用したFRA(Ferrite Resonator Antenna)検討した。まず。マイクロ波帯(約6GHz)においてFRAを作成し、その利得を測定したところ、5dBi程度の値となり、FRAへの応用が可能であることを見出した。次に円偏波されたFRAの左旋円偏波と右旋円偏濠の切り替えをめざした。従来の本研究者の研究結果から、印加する弱い直流磁界を変化させることで、フェライトの不飽和領域における共振周波数の振る舞いを利用した縮退分離法により、パッチアンテナにおいて円偏波の切り替えをできることを提案した。今回同様の原理をFRAに使用することを試みた。まず、共振周波数の動きの外部磁化依存性を調べた結果、不飽和領域特有の振る舞いを確認した。さらに、円偏波の切り替えも確認したが、共振周波数の移動量が少なく円偏波切り替えに関しては、周波数がずれるなどの支障を確認した。 次に、強い磁界による飽和状態での円偏波切り替えを試みたところ、20dB以上の交差偏波の差を保ちつつ、ほぼ同一周波数での円偏波の切り替えを確認した。
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Research Products
(2 results)