2004 Fiscal Year Annual Research Report
次世代インターネットを実現するルータアーキテクチャの構築と評価
Project/Area Number |
16760310
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
西 宏章 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (00365470)
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Keywords | インターネットルータ / ネットワークプロセッサ / ルータアーキテクチャ / セキュリティ |
Research Abstract |
本研究の目的は,次世代インターネットに必要な大容量細粒度通信を低消費電力・低実装面積で実現するルータアーキテクチャTera-Gearsを提案し,その有効を示すことであるが,本年度はそのTera-Gearsの構成要素について,次のような成果を挙げた.P-Gearはルータにおけるネットワークプロセッサに該当するハードウエアであるが,今年度はFPGAを4個並べた専用基板を用いたP-Gearの実機試験を主に行った.既に論理シミュレーションによりその効果を確認していたが,実機を用いた本格稼動試験による性能評価を行うことで,より優位性を確実にした.現在も性能評価を続けているが,将来のインターネットトラフィックを想定した仮想トレース下において論理シミュレーションとほぼ同等の性能を発揮していることが示されている.また,主要部について全て論理設計を行ったことで,実装可能性についての証明も行うことができた.これらの研究成果はすでに発表を始めており,まず論理シミュレーションについては,論文誌2本にまとめて発表した.FPGAを用いた実機による性能評価についても成果をまとめており,順次公表する予定である.P-Gearのセキュリティ機能については,現状世界最小サイズの機密化通信ハードウエアの実装に成功しており,現在も引き続き改良を重ねてサイズとスピードの両立を目指して研究を進めている.この機密化通信ハードウエアについては日刊工業新聞2004年12月3日発行の第1面および第3面で紹介され,問い合わせが相次いでいる.本研究成果は単体研究成果としても高い注目度と将来性を有するものである.
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