2004 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブルなインターフェースを有する調音音声合成システムの開発
Project/Area Number |
16760331
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
緒方 公一 熊本大学, 工学部, 助教授 (10264277)
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Keywords | 調音器官 / 調音運動 / 調音モデル / 音声合成 / 声道 |
Research Abstract |
現在主流となっている波形接続方式の音声合成では,部分的な合成音の品質は優れているものの,連続音での不自然性や声質変換や話速制御などの融通性に問題がある。これに対し,音声生成過程に基づいた手法は,人間がしゃべるメカニズムを模倣した声帯や声道のモデルに基づいているため,融通性の高い次世代インターフェースとしてのポテンシャルを有している。音声生成過程に基づく音声合成は,声帯や声道のパラメータを自在に変化させ,話速の調整や,男声女声の生成などバラエティーに富む種々の合成音を生成できる融通性にその大きな利点がある。平成16年度は音声合成システムの開発と改良等の研究を実施した。 母音に関してはGUIによるパラメータ操作が可能な合成システムを作成し,これを基に子音の合成システムの開発を進めた。現在,破裂子音,摩擦子音,鼻音などの合成を試み,各子音に認識可能な合成音の生成が可能となっている。これらの開発研究の経過および成果を研究会等で報告した。次年度はフレキシブルなインターフェースに結合できる汎用性のある音声合成エンジンとするため,さらに合成できる子音を増やし,運動タイミング規則導出による音質改善のためのシミュレーション実験,およびオンラインシステムからの計測データとの比較などを行う。 また調音データオンラインモニタリング装置に関してはネットワークに対応したA/D変換装置を導入しプログラム開発を進めている。引き続き開発を行い実際の調音運動の効果を即座に確認できるインターフェースシステムとして実現していく予定である。
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Research Products
(5 results)