2004 Fiscal Year Annual Research Report
BeowulfクラスタによるBMI大域的最適化と制御系解析・設計に関する研究
Project/Area Number |
16760344
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
川西 通裕 神戸大学, 工学部, 助手 (00283870)
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Keywords | 双線形行列不等式 / Beowulfクラスタ / 遺伝的アルゴリズム / 主緩和双対法 |
Research Abstract |
本年度は,Beowulfクラスタを用いた双線形行列不等式(BMI : Bilinear Matrix Inequalities)アプローチによる制御系解析・設計法研究について,以下の実績を得た. 1.数値実験の精度が確保できる52CPUからなる中規模のBeowulfクラスタ計算機システムを製作した.オペレーティングシステムにLinuxを用い,GNUコンパイラによってMPI (Message Passing Interface)に基づく基本ライブラリを構築し,フォワードコンパチビリティを確保した. 2.正規分布交叉を用いた実数値遺伝的アルゴリズムに基づくBMI解法について,以下(1),(2)の結果を得た. (1)BMI構造の特殊性に基づくLMI (Linear Matrix Inequalities)緩和推定を用いた並列分散アルゴリズムを構築した.52ノードでのBeowulfクラスタによる数値実験から,提案アルゴリズムが種々の問題に対して常にLMI緩和推定を用いない従来アルゴリズムよりも高い性能値を示すことがわかった. (2)実際の制御問題であるH2・H∞マルチチャンネル低次元制御器設計問題に対して提案アルゴリズムを適用し,共通リアプノフ関数を用いたLMI解法よりもよい制御性能を達成した.ただし,共通リアプノフ関数の保守性低減化に配慮したLMI解法に対して安定的に優位性を得るまでには至っていない. 3.ラグランジュ乗数による緩和を用いた主緩和双対法によるBMIの解法について,探索領域と計算負荷の関係を明らかにし,領域限定と部分問題低減に基づいて効率を改善するアルゴリズムを構築した.
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Research Products
(6 results)