2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760350
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
孫 連明 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (60343430)
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Keywords | システム同定 / 閉ループ同定 / 出力オーバーサンプリング / 周期定常性 / サイクリックスペクトル / 可同定性条件 / 時間領域 / 周波数領域 |
Research Abstract |
本研究では、出力オーバーサンプリングを利用した時間-周波数領域における閉ループ系の直接同定アルゴリズムを提案する。時間域において、出力オーバーサンプリングされた制御対象のモデルについて考察し、そのシステム同定における重要な性質を明らかにする。また、出力オーバーサンプリングされた制御対象の入出力信号は、周期定常信号であり、サイクリックスペクトル密度をもつことが知られている。そこで、オーバーサンプリングされた観測出力信号のサイクリックスペクトル密度やサイクリック位相の性質を詳細に解析することにより、これらの入出力信号に含まれる同定対象の周波数域における性質や幾つかの結果を明らかにし、サイクリックスペクトルによる制御対象の周波数伝達関数表現を与える。また、本手法で必要となるサイクリックスペクトル密度を計算するための手法として、高速フーリエ変換に基づいた計算アルゴリズムを提案する。さらに、制御対象の入出力信号のサイクリックスペクトルから、閉ループ系の直接同定アルゴリズムを明らかにする。 提案する同定アルゴリズムでは、外部テスト信号を利用することなく、またコントローラの構造に関する従来の可同定性条件を満たさなくても、入出力のサイクリックスペクトルのみから制御対象のシステム同定ができる特徴をもつ。また、高速フーリエ変換を用いた入出力信号のサイクリックスペクトル密度の推定するので、周波数領域の同定アルゴリズムを簡単な計算で実現している。提案法では周波数領域で制御対象のモデルパラメータを推定しており、不安定な極をもつ対象や極が単位円に近い数値的に悪条件の対象の同定であっても安定な同定結果を与えることができる。最後に、数値シミュレーションにおいて、最適サンプリングレートについて考察している。また、時間域のアルゴリズムの結果との比較を通して、提案する周波数域アルゴリズムが不安定系の同定に対して有効であることを明らかにしている。
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Research Products
(2 results)