2005 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋腐食を生じた横拘束コンクリートの応力-ひずみ関係に関する研究
Project/Area Number |
16760362
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 貴士 京都大学, 工学研究科, 助手 (70335199)
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Keywords | 鉄筋腐食 / 横拘束コンクリート / RC曲げ部材 / 圧縮鉄筋 / 横拘束筋 / 応力-ひずみ関係 / 腐食ひび割れ / 曲げ変形性能 |
Research Abstract |
本申請課題では,曲げを受けるRC部材の曲げ圧縮部に着目し,圧縮鉄筋の腐食を生じたRC一軸圧縮供試体の耐荷性状と,これに対して,ひび割れ注入,断面修復,連続繊維シート巻立て補強を適用した供試体の耐荷性状を検討することによって,腐食ひび割れ,ひび割れ補修面,断面打継面といった不連続面を有する横拘束コンクリートの応力-ひずみ関係を定式化することを目的とした。 平成17年度では,鉄筋腐食とこれにともなう腐食ひび割れの生じた横拘束コンクリートの応力-ひずみ関係を検討した。また,RC曲げ部材の曲げ圧縮部鉄筋の腐食をシミュレートした供試体に対して曲げ載荷試験を行い,提案した鉄筋腐食横拘束コンクリートの応力-ひずみ関係を用いたRC曲げ部材の変形性能に関する数値シミュレーション結果との比較検討を実施した。 以下に,本年度の範囲内で得られた主な結果を示す。 (1)軸筋の腐食によって最大応力が低下した。また,曲げ部材の保有耐荷性能の評価に用いる曲げ圧縮部横拘束コンクリートの圧縮強度の設定に腐食ひび割れを指標として用いることができる。 (2)腐食した横拘束筋の破断までに吸収できるエネルギーに基づいたエネルギーつりあい式から横拘束コンクリートの終局ひずみを求めた。この終局ひずみによって鉄筋腐食の影響を考慮した横拘束コンクリートの応力-ひずみ関係を示した。これを利用した鉄筋腐食RC曲げ部材の変形挙動解析の結果,横拘束コンクリートの力学的特性の低下が部材の変形性能に影響を与えることが明らかとなった。 (4)電食曲げ供試体の最大荷重は,横拘束筋から供試体軸方向に進展したとみられる腐食ひび割れの影響でかぶりの圧壊が容易に生じたことで,健全よりも低下した。また,変位じん性率は,かぶり圧壊後横拘束コンクリートの負担する曲げ圧縮力が横拘束筋腐食の影響で急激に減少して大きな荷重低下につながったことで,健全よりも低下した。
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