2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760412
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
竹林 洋史 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (70325249)
|
Keywords | 迂曲流路 / 蛇行流路 / 網状流路 / 非定常 / 砂礫の分級 / 水路実験 / 数値解析 / 流砂層 |
Research Abstract |
本年度は,河床材料の粒度が河道の形状特性値の時間的な変動に与える影響について,数値解析と線形の河床面不安定解析により検討した.また,植生抗力の時空間分布特性の違いが流れと河床変動に与旨える影響を検討した. その結果,混合砂河床では,形状特性値が時間的に変動する砂州が形成される条件が存在することが明らかとなった.また,混合砂河床における交互砂州の形状・伝播特性値の時間的な変動は,河床の時間変化と各粒径階の含有率の時間変化の相対的な関係によって決定しており,複数の同スケールの増幅率を有する複素伝播速度が存在する場合に発生することが予想された.さらに,一様砂河床と混合砂河床による交互砂州の発生領域と比較すると,交互砂州と砂州非発生領域の境界が砂州非発生領域へシフトするとともに,交互砂州と砂州非発生領域の境界付近では,混合砂における河床擾乱の増幅率の方が大きくなることが明らかとなった. 植生抗力の時空間分布特性の違いが流れと河床変動に与える影響については,まず,痕跡水位を目標値とし,痕跡水位を最も良く再現できる密生度の値を調べた.結果,密生度は出水及び季節により大きく変化していることが明らかとなった.また,植生の高さデータを用いて樹木冠水域を表現することにより,密生度の値は,全て抜水として解析をする場合よりもかなり大きい値を用いないと痕跡水位を再現できないことがわかった.さらに,植生密生度の季節変化を無視すると,季節変化を考慮する場合よりも河床変動量が多めに評価され,わずか2出水による河床変動量においても局所的には60cm程度の違いが見られた.また,このような違いが現れる場所は,河床材料の粒度や流砂形態の違いによっても異なることが明らかとなった.
|
Research Products
(3 results)