2004 Fiscal Year Annual Research Report
西太平洋におけるモンスーンと季節内振動に対応した季節変化に関する観測的研究
Project/Area Number |
16760416
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
久保田 尚之 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境観測研究センター, 研究員 (40359211)
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Keywords | モンスーン / 気象観測 / 降水量 / 季節変化 / パラオ共和国 |
Research Abstract |
1 現地調査と観測測器の設置 パラオ共和国のハトホベイ(トビ)島(北緯3度東経131度)、ソンソロール島(北緯5度東経132度)に雨量計を設置し、観測を開始させた。事前に観測測器の設置場所を選定するため現地調査を行なった。観測所を選定後、用地借用交渉を現地政府機関と行なった。 2 データ回収と初期解析 ハトホベイ島とソンソロール島へ行き、雨量計の観測を確認し、観測データを回収した。ハトホベイ島にはアメリカ海洋大気庁(NOAA)の地上気象観測装置が設置してあり、両者の観測データを比較し、我々の降水量の観測精度に問題がないことを確認できた。 3 現有体制の利用 パラオ共和国にはペリリュー島とバベルダウル島に海洋研究開発機構が設置した観測所があり、連続観測を行なっている。このデータを用いて解析を行ない、パラオにおいてモンスーン期間が西風期と東風期に分られることを明らかにし、それぞれの期間で降水特性が異なることを明らかにした。これらの研究成果をまとめて論文を作成し、アメリカ気象学会に投稿して受理された。 4 衛星データを用いた事前解析 熱帯降雨観測衛星(TRMM)を用いて、本研究で設置したハトホベイ島やソンソロール島の緯度とこれまでの現有観測を実施しているペリリュー島では、長期平均した降水特性の特徴が南北方向で異なることが事前の解析で明らかになった。
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