2004 Fiscal Year Annual Research Report
多環芳香族炭化水素類(PAHs)およびその光反応生成物の大気・水環境中での動態
Project/Area Number |
16760443
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
尾崎 則篤 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50294541)
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Keywords | 多環芳香族炭化水素類 / PAHs / 大気降下 / 水系流出 / 光反応 |
Research Abstract |
大気・水環境中におけるPAHsとその毒性の環境動態の総体的な把握を目的とし以下の検討を行い,成果を得た. (1)PAHsの乾性沈着の新規測定法の開発 PAHsの大気中の移動に関して、下向き方向のフラックス測定値と上向き方向のフラックスの測定値の差分をネットフラックスとし、その測定方法を確立した. (2)PAHsのネットフラックスの定点観測の実施 郊外地域において一年をおよそのタイムスケールとして、大気中のPAHs濃度、雨天時降下量とあわせ継続的に実施し,さまざまな環境因子(気温、風速、日射量、湿度など)との関連について考察した.結果として,降下粉塵については下向きフラックスとネットフラックスには大きな差はないものの,PAHsに関しては、大きな差があることを明らかにした,下向きフラックス,ネットフラックスともに風速へ依存しているが,その依存性はお互いに異なることがわかった. (3)ニトロ化PAHsの測定方法の確立 PAHsと挙動が相互に関連すると考えられる,ニトロ化PAHsの測定方法を確立し,さまざまな環境サンプル(大気粉塵,ディーゼル粒子,降下粉塵,海域の底泥など)の測定を行った.
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