2004 Fiscal Year Annual Research Report
オゾン電解処理による排水中COD・栄養塩類同時除去プロセスの開発
Project/Area Number |
16760445
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
岸本 直之 龍谷大学, 理工学部, 助教授 (00293895)
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Keywords | 促進酸化処理 / 小規模排水処理 / COD / アンモニア / 電解処理 / オゾン電解併用処理 |
Research Abstract |
公共用水域の水質保全を推進するに当たり,農業集落は渭水処理施設や浄化槽などの小規模排水処理施設への高度処理の導入が必要である。これら小規模排水処理施設には常駐の管理者がいないため,導入する高度処理プロセスは自動制御可能なものでなければならない。本研究では自動制御可能な高度処理法として電解処理に着目し,さらにオゾンを組み合わせることで単一ユニットでCOD・栄養塩類を同時除去する高度処理プロセスの開発を目的とした。 平成16年度の研究成果は以下の通りである。 (1)室内実験用リアクターの製作 室内実験を実施するための二槽式電解反応器を製作した。反応器は連続式でアノード室とカソード室はガラス隔膜によって分離されており,かつ,アノード室・カソード室に独立して曝気を行うことができる構造となっている。 (2)電極材料の評価 アンモニア性窒素除去の観点から,電極材料の選定・評価を行った。検討対象とした電極はSUS304,Ti/Pr,Ti/IrO_2,Ti/RuO_2電極である。結果として塩素発生触媒活性の高いTi/RuO_2をアノードに用いた場合が最も高効率であることが明らかとなった。 (3)COD除去に及ぼす共存物質影響の把握 共存物質として塩化物イオン,全炭酸を対象としてCOD除去に及ぼす影響を評価した。COD物質には難分解性有機物である1,4-dioxaneを用いた。結果として両者ともラジカルスカベンジャーの効果によりCOD除去速度の低下を招いたが,電解条件の変更により処理性能を改善することが可能であった。
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