2004 Fiscal Year Annual Research Report
溝形鋼により補強された鋼構造接合部の耐力および変形性能
Project/Area Number |
16760450
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 浩 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 助教授 (70283629)
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Keywords | 溝形鋼 / エンドプレート形式 / 有限要素解析 / 圧縮載荷実験 / ウェブの局部降伏 / パネルゾーン / 補強リブ / 耐力評価式 |
Research Abstract |
溝形鋼で補強された柱梁接合部の性能を明らかにするため,有限要素解析および接合部実験を行った。接合部耐力の評価式を導出し,評価値を解析結果および実験結果と比較した。研究成果を項目別に以下にまとめる。 (1)接合部の弾塑性有限要素解析 溝形鋼で補強されたエンドプレート形式接合部を有するT字形部分骨組の弾塑性挙動について,汎用構造解析プログラムによる有限要素解析を行った。無補強の場合と比較して,剛性および耐力が上昇することを確認した。溝形鋼補強によりパネルゾーンのせん断変形が軽減できることを確認した。降伏線理論により導出した耐力評価式の精度が十分であることを明らかにした。 (2)局部圧縮耐力の検討 梁フランジが圧縮側となる部位の耐力評価式を導出した。評価式の妥当性を検証するため,圧縮側の部分接合部試験体を製作し圧縮載荷実験を行った。冷間成形溝形鋼および圧延溝形鋼で補強された試験体の実験結果を比較し,圧延溝形鋼の方が補強効果が大きいことを明らかにした。実験では,ウェブの局部降伏が生じた後に座屈が生じ最大荷重に達する様子が観察された。 (3)弱軸接合部の耐力と変形性能 弱軸方向のピン接合部の耐力評価および載荷実験を行った。実験より得られた荷重変形関係曲線を検討し評価精度が十分であることを確認した。さらに,シアープレートの補強リブを取り付けた試験体を用いて載荷実験を行い,リブの補強効果を確認した。実験後の試験体の残留変形を測定し,想定した崩壊メカニズムが実際の崩壊性状とよく対応することを明らかにした。
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Research Products
(1 results)