2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760456
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山口 謙太郎 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 講師 (10274490)
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Keywords | 地球環境負荷 / リユース / 乾式組積造 / 煉瓦 / SRB-DUP構造体 / 分散型アンボンドプレストレス / 摩擦抵抗 / 凌震構造 |
Research Abstract |
1.SRB-DUP構造壁体及び柱部材の内部における導入プレストレスの分布性状把握 (1)離散分布及び数列を用いたプレストレス分布解析 数列を用いたプレストレスの鉛直方向分布(累加)解析式を導出した。また,二項分布の一般解を用いたプレストレスの水平方向分布解析式を導出した。 (2)壁体及び柱部材内部におけるプレストレス分布の実測 プレストレスの鉛直方向分布(累加)解析式中のばね座金の特性を示す係数に圧縮試験値の7割弱の値を用いることで実測値を的確に把握できることが確認された。また,プレストレスの水平方向分布解析に一組のプレストレス伝達割合を表す係数k及びk'を用いることで実測値を的確に把握できることが確認された。 2.SRB-DUP構造壁体及び柱部材が軸力を受けたときの応力伝達機構並びに変形性状の把握 (1)壁体及び柱部材の軸圧縮載荷に対する変形性状の測定 壁体及び柱部材の圧縮応力度-軸方向ひずみ関係は若干下に凸のひずみ硬化性状を示し,見かけのヤング係数及び座屈発生荷重は載荷に伴い漸増することが確認された。 3.SRB-DUP構造壁体が面内方向にせん断力を受けたときの応力伝達機構並びに変形性状の把握 (1)壁体の降伏点解析並びに載荷初期における面内剛性解析 壁体の構成要素間の滑りを考慮した降伏点解析式を導出した。また,組織体のヤング係数及びせん断弾性係数を考慮した初期剛性解析式を導出した。 (2)壁体の面内曲げせん断載荷に対する変形性状の測定 提案する降伏点解析式及び初期剛性解析式の妥当性が確認された。また,同壁体は載荷履歴曲線のループの形状が紡錘形で面積も大きく,鋼構造に相似なエネルギー吸収能力の高い構造体になっていることが確認された。 4.プレストレス導入量の管理に関する検討 鉛直補強要素の張力計測値を用いたプレストレス分布算定方法を提案し,その妥当性を確認した。
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