2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760526
|
Research Institution | Hiroshima International University |
Principal Investigator |
砂本 文彦 広島国際大学, 社会環境科学部, 講師 (70299379)
|
Keywords | 近代 / 朝鮮半島 / リゾート / 開発 |
Research Abstract |
本研究は近代期の朝鮮半島に於けるリゾート地開発の実態を建築史学の観点から明らかにするものである。 平成17年度は、大韓民国、日本の国立国会図書館等にて資料の収集を行った。これらの史料収集調査は途中段階であるが、以下の点が知見ならびに課題として浮かび上がった。 <リゾートのテーマ性に関するもの> 1.山岳風景、温泉、海水浴(海浜景観)、スキー場を中心としたリゾート地開発の実態 2.欧米人、日本人、朝鮮人のためのリゾート地開発の実態 3.日本、東アジアのリゾート地開発から受ける影響、とりわけ、1930年代の日本の国際観光政策との関係 4.朝鮮半島在住者のためのリゾート地開発と朝鮮半島旅行者のためのリゾート地開発 <リゾートの施設、利便性に関するもの> 5.リゾート地開発の計画と施設群の設計 6.鉄道、船舶等、アクセスとの関連性 <リゾート地開発の主体に関するもの> 7.朝鮮総督府鉄道局、南満洲鉄道株式会社による官系統のリゾート地開発と民間開発、そして相互の影響。 8.植民地統治下に於けるリゾートの運営と利用(日本人と朝鮮人)。 9.リゾート開発をすすめた人物のネットワーク 10.郊外住宅地開発者とリゾート開発を進めた人物のネットワーク 今年度はこうした課題に関する一次史料の収集がかなりすすんだ。 今後は、こうしたリゾートのテーマ性、施設・利便性、開発主体といった観点のもと、集めた史料の整理と、収集を継続し、さらに考証をすすめて近代期朝鮮半島に於けるリゾート地開発の全容解明をすすめていく。
|