2004 Fiscal Year Annual Research Report
第一原理電子状態理論による次世代ゲート絶縁膜材料設計および物性予測
Project/Area Number |
16760547
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 康一 京都大学, 工学研究科, 講師 (20314239)
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Keywords | 第一原理計算 / 原子基底波動関数 / CPHF法 / 電子状態理論 / 摂動論 / 周期系モデル / LCAO近似 / プログラム開発 |
Research Abstract |
高精度な第一原理電子状態計算より得られるLCAO展開(原子基底)波動関数や平面波展開波動関数から電子物性を導出するプログラム環境整備をFortran90言語を用いて行った。分子系モデルに適用される領域密度汎関数理論に基づく量子エネルギー密度計算ルーチンの高速化を行ったほか、化学結合や格子振動の解析に適しているLCAO展開波動関数を用いると平面波展開波動関数を用いた場合よりも電子波動関数から導かれる電子物性が高精度に得られることを想定し、coupled-perturbed Hartree-Fock(CPHF)法を応用して、周期型LCAO展開波動関数の外部電場や原子変位に関する1次摂動関数およびエネルギーの1階微分・2階微分を与える新規プログラムルーチンを作成した。このルーチンにより、LCAO展開波動関数を用いた場合でも外部電場に関する摂動関数を計算して電子誘電テンソルを導出したり、原子変位に関する摂動関数を計算して振動解析を行ったりすることが可能となり、LIF, CaF2等の電子物性評価に用いた。さらに分子モテルを用いた応用計算として、S_iO2の結晶局所構造のほかZrやHfのシリケート酸化物の局所構造について大型クラスターによるモデル化を行い、領域密度汎関数理論に基づく新しい分子体積の定義とCPHF法を応用して得られる分極率から誘電物性を評価するシミュレーションを行った。ZrやHfがS_iO2に少量混入することによって分極率が大幅に増加してそれに応じて誘電率も増大することが明らかになった。
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