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2006 Fiscal Year Annual Research Report

天然材料のナノタフニング機構を応用した有機/無機ナノ積層複合材料の創製

Research Project

Project/Area Number 16760555
Research InstitutionNational Institute for Materials Science

Principal Investigator

垣澤 英樹  独立行政法人物質・材料研究機構, コーティング・複合材料センター, 主任研究員 (30354137)

Keywordsナノ複合材料 / バイオミメティクス / 貝殻真珠層 / ナノ高靭化機構
Research Abstract

(1)厚さ約50nmの銀を無電解めっきでコーティングしたガラスフレーク(径40μm、厚さ700nm)を用い前年度作製した銀/ガラスナノ積層材料の曲げ試験を行った結果、荷重が最大荷重まで直線的に増加した後、急激な破断に至った。破面を観察したところ、破壊がガラスリッチな相で優先的に生じ、脆性的な破壊が生じたことが明らかになった。そこで、ガラスフレークをより平行に配向させた組織を作るために、3Dプリンティング装置を用いてグリーン体の作製を行った。得られたグリーン体をホットプレスにより焼結し曲げ試験を行った結果、最大荷重に到達後、徐々に荷重が減少し、鋸状の亀裂進展経路を取りながら最終的な破壊に至った。破面を観察した結果、亀裂はガラスと銀の界面を通過しており、界面での亀裂偏向により鋸状の亀裂進展経路を取ったことが明らかになった。ジグザグな破面の頂点ではガラスが破断しており、銀層が亀裂を架橋していた。架橋部では銀はネッキングを伴う塑性変形を生じており、銀層によるエネルギー吸収機構が確認された。
前年度購入したスピンコーターを用いた材料プロセスについては、引き続き検討中である。
(2)アワビの貝殻真珠層の高靭化機構をさらに調べるため、片側切り欠き試験片を用い引張破壊試験を行った。破面を観察した結果、破壊はアラゴナイトプレートの境界で生じており、アラゴナイトプレートの破断は観察されなかった。このことから、引張負荷時における主要な高靭化機構はアラゴナイトプレートの引き抜けであると考えられた。破壊挙動と破面を考慮に入れ破壊モデルを構築し、引き抜けによる高靭化機構の寄与分を計算したところ、測定結果とよく一致していた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Fabrication of Nano-Laminar Glass/Metal Composites by Sintering Glass Flakes2007

    • Author(s)
      H.Kakisawa, K.Minagawa, S.Takamori, Y.Osawa
    • Journal Title

      Materials Science Forum 539

      Pages: 883-888

  • [Journal Article] タフな材料を作るには?-アワビの貝殻真珠層に学ぶ高靭化2006

    • Author(s)
      垣澤 英樹
    • Journal Title

      セラミックデータブック2006 34

      Pages: 182-184

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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