2004 Fiscal Year Annual Research Report
分子集合体を用いたナノカプセルの調製と機能性複合材料の創製
Project/Area Number |
16760578
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Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
清山 史朗 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (90300665)
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Keywords | 逆ミセル / ナノカプセル / in-situ重合 / 包括カプセル化 / 分子集合体 |
Research Abstract |
界面活性剤としてAOT(ジ-2-エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム)またはTween85(ポリオキシエチレントリオレイン酸ソルビタンエステル)を用いて逆ミセルを形成させ,逆ミセルごとスチレン/ジビニルベンゼン共重合体により包括することによりナノカプセルを調製した.調製したナノカプセルの粒径,形状,カプセル化率及び収率に及ぼす調製条件の影響を明らかにした.逆ミセルを用いずにカプセル調製を行った場合,不定形粒子が調製され,球状の粒子は調製されなかったが,逆ミセルを用いることにより球状粒子が調製され,その粒径は約600nmであった.調製されたナノカプセルは凝集傾向が見られたが,微小な力で凝集を解消することが可能であった.また,カプセル化率は逆ミセルの大きさ,数及び界面活性剤の特性影響を受けることを明らかにした.逆ミセルの大きさ及び数が増大する調製条件(界面活性剤濃度の増加,注入水量の増加)においては逆ミセルの大きさ及び数の増加に従いカプセル化率が低下した.これらの結果は全逆ミセルの界面積と逆ミセルを包括するモノマー量によって説明が可能であった.また,陰イオン性界面活性剤であるAOTは非イオン性界面活性剤であるTween85に比べイオンの影響を受けやすいことを明らかにした.即ち,注入水中のイオン強度の増加によりカプセル化率が低下することを明らかにした.さらに,いずれの界面活性剤においても注入水のpHに依存せずカプセル化が可能であることを明らかにした.これらの結果から,逆ミセルを用いて調製したナノ粒子をコーティングする技術の構築ができたと考えられる.
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Research Products
(1 results)