2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16760583
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松坂 壮太 千葉大学, 工学部, 助手 (30334171)
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Keywords | イオン交換ガラス / 微粒子分散ガラス / Nd:YAGレーザ第4高調波 / 光透過・吸収特性 / レーザマイクロ加工 |
Research Abstract |
本研究では,Ag-Naイオン交換ガラスにNd:YAGレーザ第4高調波(波長:266nm,パルス幅:6ns)を照射し,主として下記の点について検討を行った. 1)レーザ光吸収特性及びレーザ加工特性に対するイオン交換条件の影響 各種イオン交換条件(溶融塩濃度:0.1〜0.5%AgNO_3-NaNO_3,交換時間:0.9〜36ks)において作製した試料について,背面側から板厚40〜100μmまで鏡面研磨を行い,交換面近傍の透過率を測定した.また電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)分析を行い,それぞれの試料内部へのAgイオン/微粒子の浸入深さを計測した.これらの結果に基づいてガラス表面近傍での透過・吸収率分布を推定した. また,これらの各種試料に対して短パルスレーザ照射を行い,その加工形状(加工径・加工深さ)及び加工閾値を測定した.その結果,表面近傍にAgイオンを多く含有し,吸収率の高い試料ほどアスペクト比(加工深さ/加工径)の小さな加工痕となった.これらの試料においては,未交換ガラスに対して加工閾値の大幅な低下が認められ,また,溶融痕の見られない極めて良好な加工部外観を呈していた. 2)マイクロマシンの構成要素となりうる三次元形状物の作成 上記結果に基づき,現在の実験範囲内で最も加工品質の良好と考えられる条件を用いて,マイクロファン,マイクロ歯車の作製を行った.その結果,羽根形状部では緩やかな斜面を有する一方,母材からの切抜き部ではシャープなエッジを有するマイクロ構造物の製作が可能となった.
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