2005 Fiscal Year Annual Research Report
半導体基板上に形成したポーラスアルミナのナノ構造制御とその応用に関する研究
Project/Area Number |
16760587
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
阿相 英孝 工学院大学, 工学部, 講師 (80338277)
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Keywords | アルミニウム / シリコン / ナノ構造 / 酸化皮膜 / アノード酸化 / 化学エッチング |
Research Abstract |
1.シリコン上に形成するポーラスアルミナ皮膜の構造制御 本研究ではシュウ酸,硫酸をはじめとする酸性電解液中でのアノード酸化条件を制御し,アルミナ皮膜構造に及ぼす印加電圧,電解液温度,電解時間の影響を系統的に検討した。平成16年度にほぼポーラスアルミナ皮膜の作製条件および実験環境を確立し,走査型電子顕微鏡(SEM)あるいは原子間力顕微鏡(AFM)を用いて皮膜の微細構造に関する観察を行った。平成17年度は,ポーラスアルミナをマスクとした応用研究を主に行った。 2.ポーラスアルミナをマスクとした下地シリコン基板の局所アノード酸化 シリコン上に形成したポーラス構造を持つ絶縁性皮膜をマスクとして利用し,下地シリコン基板の局所的なアノード酸化プロセスを確立し,種々の化学エッチングを組み合わせることで,シリコンの微細加工が可能であることを見出した。局所アノード酸化で形成したシリコン酸化物をふっ酸水溶液中で除去することでシリコンホールアレー構造の作製が可能であり,一方シリコン酸化物をアルカリエッチング時のマスクとして利用した場合には,ホールアレー構造の反転構造に相当するシリコンカラムアレー構造の作製も可能であることを確認した。また,化学エッチング以外にもふっ酸水溶液中での電解エッチングを組み合わせることで,ポーラスアルミナのセル配列を転写したポーラスシリコンの形成が可能であることを見出した。 3.今後の展開 本研究課題を通じて得た知見・技術を基にポーラスアルミナ以外のマスク材料においても同プロセスの適用を検討し,既存のリソグラフィー技術に比べ容易な構造転写プロセスへの応用可能性を見出した。
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Research Products
(6 results)