2005 Fiscal Year Annual Research Report
ファインケミカルズ合成を指向した実用的不均一触媒反応系の開発
Project/Area Number |
16760620
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 和也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (50334313)
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Keywords | ヘテロポリ化合物 / 酸化反応 / 固定化触媒 / グリーンケミストリー / 過酸化水素 / 酸素 / 不均一系触媒 / ファインケミカルズ合成 |
Research Abstract |
本申請研究では、厳密な調製条件(調製時のpH、金属イオン濃度など)のコントロールによる高度に表面設計した担持金属触媒の調製(目的とする反応に合わせた触媒設計)、調製した担持金属触媒を用いたファインケミカルズ合成(主として酸化反応系の開発)を指向した実用的な触媒反応系の開発を行ったところ、下記不均一系触媒反応系の開発に成功した。 厳密な金属イオン濃度、pHコントロールによりアルミナのような無機酸化物担体上に高分散に水酸化ルテニウム種を担持することに成功した。実際、これが分子状酸素を酸化剤とするアルコール、アミン、芳香族炭化水素類の酸化反応に対して他に類を見ない高活性、高選択的な優れた不均一系触媒となることを見出した(前年度)。本年度は、上記触媒が、アルコール類のラセミ化反応、カルボニル化合物の水素化反応、アリル型アルコール類の異性化反応などの水素移行型反応に対して高い触媒活性を示すことを見出した(Chem.Eur.J.2005,11,6574.)。本触媒は不均一系触媒として機能し、生成物/触媒の分離が容易で、触媒の再使用も可能であった。また、本触媒は水中でもルテニウム種の溶出などが見られず非常に安定である。例えば、すなわち、究極の環境調和型の溶媒である水中で、種々の有機官能基変換反応を行うことができた。ナフトール、フェノール類のカップリング反応に対しても非常に高い活性を示すことを明らかにした(J.Am.Chem.Soc.2005,127,6632.)。
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Research Products
(7 results)