2005 Fiscal Year Annual Research Report
高精度解析手法を用いた再使用型宇宙輸送システムの複合領域最適設計
Project/Area Number |
16760642
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 武司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (50358462)
|
Keywords | 航空宇宙工学 / 再使用型宇宙輸送機 |
Research Abstract |
現在の使い捨てロケットに替わる再使用型宇宙輸送システムの複合領域設計問題に対して,従来の簡易的な解析手法だけでなく,より高精度な解析手法を導入するアルゴリズムとフレームワークの構築を行う.また,再使用型宇宙輸送システムの複数のコンセプトを比較検討およびそのための実験機の最適設計を行うことが本研究の目的である.以上の目的を達成するため,以下の研究を行った. (1)高精度であるが計算負荷が大きいCFDソフトを複合領域最適化法に取り組むために,これまで応答曲面法を適用してきたが,計算負荷が大きすぎる問題に直面していた.そこで,これまで用いてきた中精度解析手法には応答曲面法を用い,最適解が得られた後に高精度解析手法によって応答曲面を補正する手法を新たに導入した.これにより計算効率が大幅に向上した. (2)共同研究契約を結んでいる独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)から,将来の宇宙輸送システムへの使用が期待される予冷ターボジェットエンジンの性能データを得,エンジン性能試験のための気球落下方式による超音速実験機,離着陸可能な極超音速実験機の2タイプの機体システムの複合領域最適設計を行った.上記(1)の高精度解析手法の複合領域最適化問題への取り込みに関する研究成果を適用し,より現実的な最適な実験機を提案した.本成果の一部は日本航空宇宙学会論文集に投稿を行い,掲載が許可されている.また,来年度開催の国際会議にて発表予定である. (3)昨年度までの研究,及び上記(2)の研究から,解析手法の誤差による目的関数変動最小も考慮することが望ましいとの指摘を受けていた.そこで,応答曲面を用いたロバスト最適化法を考案し,基本的な問題に適用して,アルゴリズムの確認を行った.本成果は来年度開催の国際会議にて発表予定である.
|